宇宙ちゃんねる (Uchu Channel)

宇宙ちゃんねる(Uchu Channel)を通して現役ロケット開発者がわたし自身が語る、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。 そして、この発信からいろんな人に宇宙に興味をもってもらいたい、日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発にしたいと思っています。

”下町ロケット”は終わりましたが、確かに近い未来の人工衛星の使い方はたくさんある

宇宙では、”下町ロケット”を結構、地でいっている宇宙ちゃんねるです。お客さんの多くは、帝国重工ならぬ、M重工ですし。

 

今回の下町ロケットも善悪がはっきりしていて、”胸が熱くなる場面”多かったですね。なので、みんな観たくなるんだと。あとは持って生きることがなかなか難しい時代にゆるぎない理念・信念をもっていることが胸を熱くする根幹なんだと感じました。

 

今回は、”農業”がテーマでしたがドラマで出てきた”農業の無人化”、実際に農機具メーカー大手”クボタ”の一面広告がありました、お正月の新聞で。広告は下町ロケットを意識したようなフレーズでした”宇宙で農業を”みたいな。実際の今回のドラマでクボタが全面協力しているので、当然かと思いますし、そうなっていかないといけないのだと考えます。

 

”ロケットを打ち上げる”って、ダイレクトには人の仕事や生活に結びつきにくいけれど、”宇宙へ運んだ衛星が、人の暮らしをよりよくする、豊かにする”に結びついているんだとドラマを見て改めて思ったことです。

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農業ではそのほかにも、作物の生育状況を衛星で管理する⇒画像認識で色を見分け確認したり、害虫でやられている範囲を見つけ、そこだけ農薬を散布するような技術も利用されています。特に画像衛星技術では一歩先をいっているアメリカでは多くの企業がビジネスにしています。広大な土地での農業がおこなわれてるアメリカではより利用価値が高く、日本よりビジネスチャンスになるのだと思います。

 

日本ならではの衛星による位置の把握や画像を役立てるには?

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”交通”という面で大きくできるのでは思っています。都市部では狭い道路、地方でも移動手段の重要な要素が自動車です。実際に行われているのは”自動運転”。日本は高齢化社会、4人に1人は65歳以上で、いずれは65歳以上が40%を占めます。運転する人の年齢層はあがるのに、一方で高齢者の運転に対し免許の更新など厳しくしないといけない。認識力が衰えて、やっぱり事故率が高いから仕方ない。

 

そこを補完するのが自動運転。ドラマのように正しい位置を補足できて、正しい地形データがあれば、運転操作は問題なくできると思われます。ただし、自動車の運転には信号、その他の車、バイク、自転車、歩行者などの多くの要素がある。その点も衛星からのリアルタイムで高解像度の画像があれば、危険予知もできるようになる。

 

今はずっとリアルタイムで画像を取得できる衛星がないんですけど。そう遠くない将来、それも出来上がります。アメリカをはじめとする各企業が百個、2百個という衛星を打ち上げて、地球を網羅しようとしているからです。

 

あ、これは何も高齢者向けだけではないですね。危険予知がもっと正確になれば、見えない位置からの急な子供の飛び出しもわかるようになる、宇宙の目人の目では見えないところにあるものも見えるようになるからです。

 

人口衛星の技術ではありませんが、信号の色も車についた画像認識などで即座にブレーキ、アクセルの切り替えができるようにもなるでしょう。

 

そして、もう一つの技術、AI:人工知能もどんどん発展すれば、自動車自体がもっとかしこくなる。衛星による位置・画像認識技術と自動車のAI化で人はいずれほとんど運転しなくてよくなる時代がくるのではないかと考えます。

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また、交通を仕事としている業種にも大きく貢献できると考えています。例えば、クロネコヤマト、佐川などの物流業。インターネット、特にAmazonの流通拡大で人出不足や配達料の値上げもありました。インターネット販売は毎年15-17%伸びをしめているのでそれに対応するにはひとだけじゃなく生産性も上げていかないと追いつかない。

 

その時に、人工衛星画像を使ったリアルタイム道路事情がわかると、常に最適な配送ルートで商品を届けられるようになる。また、忙しさの一因にもなっている不在宅への再配達。これもリアルタイムの画像認識で、その家の方が帰宅したことが即座にわかれば、改めて配達する回数を減らすことができる。

 

もちろん、ドライバーさんの負担を減らす自動運転も可能だ。こうやって、最大限の荷物をより効率的に配達することができるようになる。ほんとにこれはこれから必要な技術。

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一例だけでもこれだけあるので、他の業界でもどんどん使える技術があるはず。そう、人工衛星の使い方は大きく広がっていくことができると考えているので、次は行動、人工衛星の使い方をどんどん発信していきたいと思います。