【宇宙×エンタメ】 ”人工流れ星”をつくる!人工衛星できることが増えてきている
タイトルを見て”流れ星”で人工でできるの?っておもったひとがほとんどかもしれません。年に何回かニュースで「今週はしし座流星群がよくみえます」なんていうのがありますし。流星群→流れ星は地球が1年かけて太陽を1周するある場所に”彗星が通った軌道に落ちたチリやゴミ”があってそれが地球に落ちてくると流れ星になるので、毎年同じ時期に流れ星が現れるんです。
それを人工で作る場合はどうするか?
まず、流れ星のものとなる”玉”(残がい(チリなど)にかわるもの)を人工衛星につんでロケットで打ち上げます。(ここで使われるのが僕も作っている”イプシロンロケット”)ロケット打ち上げ後、人工衛星は地球の周りをまわる軌道に投入されます。よい時期がきたら、人工衛星から計算された速度、スピードで積んでいた玉が発射されます。
その玉は猛烈なスピードで落ちていくので、玉の前面には大気が思いっきり集まります。大気がおしくらまんじゅう状態になるんです。そうするとどうなるか。おしくらまんじゅうと同じで、大気が集まっているところは温度が上がります。おしくらまんじゅうだとあったかいですが、超高速の大気の集まりはその中で大気がめちゃくちゃ動いているので、超高温になります。その運動しているエネルギーが光のエネルギーに変わって、輝き=流れ星を作り出します。
そういえば、アニメなんかでよく頭を打つとその周りで光がとんでいますね。あれってまさにこの流れ星と一緒で、衝撃→光のエネルギーになっているのを表現しているのかもしれません。そして、この光のエネルギーは発射された玉の成分が元となるので、玉の成分で光の色をコントロールすることも可能なんです。試験ではある程度、予想された色が出ているようですが、あとは実際の宇宙で確認してみてのお楽しみだそうです。
この人工流れ星、人工衛星を打ち上げてるんで、やっぱり、お金はかかります。億単位であることは間違いないです。大きなイベント、たとえばワールドカップとかオリンピックなど、花火じゃなく”流れ星”で彩るなんていうことができたら、めっちゃスケール感が大きくなりますね。
こんな風に人工衛星の使い方がいろいろ増えてきてます。いま、盛んなのはSAR(合成開口レーダー)衛星といって、レーダー(電波)の跳ね返りで地表を観測する精度が上がってきて、昼夜、雲がかかっているに関係なく地表をよりよく細かくみれるようになってきました。近いうちに地表に見えるもの全てがリアルタイムでより鮮明に見えるようになってくる時がきます。
そうすると今までできなかったことが、どんどんできるようになってくる。僕が今いろいろアイデアを考えているのは、
”水位がリアルタイムでわかる”これによってもっと早く避難の警告を伝えることができる。(洪水で亡くなる人を減らしたい!)
”土砂の動きをリアルタイムで感知する”(こちらも予兆の動きがあれば、土砂崩れで亡くなる人を減らせる)
”道路の陥没をリアルタイムで知らせる”(その道を通ろうとしている人にいち早くしらせることができる、アプリとかで)
”海やプールでおぼれている人を早く見つける”(監視員でなくても、”宇宙からの目”の精度があがればできる可能性あり)
”混雑時のパーキング最適案内”(ぐるぐる空きスペース探しや駐車場めぐりをしなくてもすむようになる!)
”ショッピングモールの駐車場の埋まり具合で売上を予測する”(アメリカではすでにあって投資の指標として使われています)
などなど、今までは人がみてチェックしていたことがたくさんできるようになる。そんな企画を一つでも実現して近い未来の”便利”や”安全”を作り出していけるよう歩んでいきます。