宇宙チャンネル (Uchu Channel)

宇宙チャンネル (Uchu Channel)を通して現役ロケット開発者がわたし自身が語る、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。 そして、この発信からいろんな人に宇宙に興味をもってもらいたい、日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発にしたいと思っています。

日本の人工衛星たち

明日10/10の朝はH2Aロケット準天頂衛星”みちび4号機”が打ち上げ予定です。

この”みちびき4号機”は測位衛星とよばれるもので、世の中でも有名なアメリカでつくられたGPS:Global Positioning System (グローバルポジショニングシステム)の日本版を目指しているものです。ちなみにこの4機のみちびきで一旦GPSの体制は完成します。

(みちびき4号機)

f:id:Uchu-Channel:20171009225140j:plain

ここで、人工衛星で間違いなく人間の生活にやくだっていると思うけど、具体的にどうやくだっているの?というのを整理してみたいと思います。宇宙ちゃんねるも人工衛星を上げる側なので、さまざま人工衛星ががあると正しく理解していないこともあると思うので。

 

人工衛星には技術開発/試験衛星、科学衛星、通信/放送衛星、気象/地球観測衛星、測位衛星、宇宙実験衛星にカテゴリー分けされます。

 

”技術開発/試験衛星”

 人工衛星新しい技術を確認するための人工衛星です。いまでは当たり前のように

 人工衛星についている太陽電池パネルもはじめは技術衛星で打上げでその有効性を

 確認していました。

 最近では通信衛星の高速大容量化の需要に対応できる大電力、大容量の技術試験衛星の開発がすすめられていて2021年の打ち上げを予定しています。通信衛星はCommuications Satelite :コミニュケーションサテライト、略してCSです。あの衛星放送のCSです。これからより、世界各国との番組とのやりとりは増えてきそうですよね。

なので、大容量化が必要なわけですね。
(技術試験衛星)

f:id:Uchu-Channel:20171009232029j:plain

 

また、2010年には 小型ソーラー電力セイル実証機 ”IKAROS(イカロス)”が

打ち上げられています。目的は太陽の光をセイル:帆でうけて進むことを実証し、

セイルに貼り付けた薄膜太陽電池太陽光発電の実証も行いました。この方式だと

衛星を動かすためのエネルギーは太陽光ですので、燃料が不要というところが画期的です。遠い宇宙では燃料の問題は必ずあるので、永久的につかえる太陽を含めた恒星の

光のエネルギーを使うことができるのです。

ちなみにこのソーラーセイルの推進する原理は”太陽の光子”がセイルに当たって反射するときに生じる反作用にとって動くのです。

(イカロス)

f:id:Uchu-Channel:20171010000610j:plain

(出典:JAXA)

IKAROSをうちあげているのはISAS宇宙科学研究所で今はJAXA:宇宙航空開発機構と統合されましたが、未来につながるおもしろい&わくわくする衛星をうちあげるのは

ISASなんですね。

 

次回は他の種類で未来を役立つ、世の中に役立つ衛星について書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

宇宙のふしぎ 宇宙は無重力じゃない↺

宇宙に行くと無重力体験ができる!よく、宇宙の映像で映し出される

宇宙船の中でふわふわ浮いている映像です。

 

そう、確かに宇宙に行くと”無重力体験”はできます。

しかし、宇宙は”無重力”ではないのです。

 

そのしくみは・・・・

 

その”無重力の空間”はハンマー投げの選手がぶんぶん振り回すハンマーと同じ。

 

ハンマー投げの選手は

 こんな感じで自分も回転しながらハンマーをぐるぐる回していますね。

(ここはやっぱり室伏さん)

f:id:Uchu-Channel:20170908214810j:plain

 その時、ハンマーにはこんな力が掛かっています。

 回転運動をしているハンマー投げの選手はハンマーをまわしている時、強烈にハンマーに引っ張られますね。でも、選手はその力に負けないないように踏ん張り、ぶんぶんとハンマーをまわしています。その回転しているときに引っ張られる力が”遠心力”になります。そして、その遠心力に負けないようにハンマーを持ち続ける力が″求心力”です。そして互いの力は同じなので、つりあった状態になり回り続けるのです。

 

f:id:Uchu-Channel:20170908215136g:plain

 

 

そして、これが地球の周りをまわっている宇宙船や宇宙ステーション

の中でも同じことがおきています。この場合の”求心力”は”地球の重力”になります。

そして、宇宙船や宇宙ステーションは地球の周りを回転する上でいうハンマーなので、

引力と遠心力が釣り合った状態、つまり力が何もかかっていない状態になります。

なのでその場所にいる人はふわふわと浮いているのです。

ちなみにその重力は地上にいる場合の88%の重力を受けているので、仮にこの遠心力がなかったらすぐに地球に落っこちてしまいますね。

 

そして、この釣り合った状態にはそれをつくりだす速度(スピード)が必要です。

ハンマー投げも回転のいきおいがないとぶんぶんまわらず、ハンマーは地表におちてしまいますよね。

 

あと、遠心力でよく使われる例だと、水を入れたバケツをぶんぶん振りまわした時、

水はこぼれないのもおなじ”求心力と遠心力のつりあい”で水がこぼれてこないのですが、まわすいきおいがなくなると途端に水はこぼれてきますよね。

 

なので、地球の周りを回る宇宙船や宇宙ステーションもその速度(スピード)が重要で

早くもなく遅くもないちょうどよい速度ですすないといけないのです。

(ちなみに速すぎると、地球の重力とつり合いが取れなくなり、宇宙に飛んで行ってしまいます!)

f:id:Uchu-Channel:20170908222458j:plain

世の中にもこの現象は何か当てはまりますね。

”ともだちとの関係”や”お仕事と家族”も”バランス(調和)”が大事なのだと

いうことですね。

 

 

 

 

宇宙飛行飛行士になるには その② ”ひとの輪にはいって、みんなとうまくやっていくこと”は大切です!

宇宙飛行士なると、アメリカ、ロシア、ヨーロッパなどいろんな国の宇宙飛行士と宇宙ステーションという限られた空間で、長く共に暮らしていくことになります。

(今は常時6名程度が滞在しています。)

 

そういったことを考えると”宇宙飛行士になるには何が大切か”がわかってきますね。

 

そうです、他の人とうまくやっていく協調性や人を信頼すること、人を敬うことが必要になってきます。

 

学校やいろんなスポーツなどでみんなと一緒にやっていくことの機会は多いと思います。そういったときにみんなと一緒になかよくをやっていくことや時にともだちを助けたりすることは将来、宇宙飛行士になるためにはとても大切なことなのです。

 

そして、その中でも宇宙ステーションや未来の宇宙船の船長(キャプテン)になりたいと思っている場合は、みんなをまとめていく力も必要です。なので、キャプテンになりたいとおもっている人は学級委員であったり、スポーツチームに入っているのであればそこでキャプテンになったりで経験を積むことが大事です。

 

はじめはうまくいかないかもしれません。でも、いろんな経験をしてなんとかみんなをまとめていくことができたら、少し宇宙ステーションや未来の宇宙船のキャプテンに近づけるのではないかと思います。経験はみんなをキャプテンに近づける一番の近道ですね。

 

f:id:Uchu-Channel:20170829234648j:plain

宇宙チャンネル自身もまだまだですが、人をまとめていく立場にあります。

年も20代~60代までさまざまな人とやっています。年齢に関係なく

相手の気持ちのことを考えてやっていく、それと同時にあること(きびしいことでも)を決断していくという判断力も必要だと経験して思っています。

そんな経験も、未来、宇宙に行くときに役立つことになるんだとときどき

思いながらやっています。

 

f:id:Uchu-Channel:20170829234620j:plain

 

 

 

夏休み自由研究!夏休みの終わりに月のとなりにくる木星と土星をみよう!

夏休みも終盤です。早い学校は今週の後半から2学期が始まりますね。来週からという
ところと8/31までというところも多いようです。
 
夏休みの終わりといえば、宿題、それも自由研究があったりするのではないでしょうか?
 
自由研究のテーマにこまっているお子さん、おやごさんもいるかと思います。
そんなとき、これからちょうど間に合う月とセットで木星土星の観察をしてみませんか。という提案です
 
はじめは”月と木星です。
8月25日に月と木星を接近してみることができます。
日没後、西の低い空にかなり細長い月とその左に黄色っぽく光り輝く木星がみえます。
木星は月の次に明るいので、間違いなく見つかると思います。
時間帯も夜の早い時間なので、お子さんと観測しやすいのかなと思います!
肉眼でもあの木星黄色っぽい色がわかるので、時間とともにどう木星がうごくか
スケッチしたりで自由研究になるのではと思います。
また、双眼鏡や望遠鏡があればより色や模様がみれます。地球から7億5000万キロ離れた”ガスの惑星”木星の縞模様を観察したりもいいですね。
 
(アストロアーツさんより引用)
f:id:Uchu-Channel:20170822001719p:plain
そして、もっと夏休みぎりぎりは8月30日、今度は月と土星が接近します。
こちらも夕方から南から南西の空に半月ぐらいの月の左に明るいクリーム色の土星が見えます。
さすがに肉眼ですと色ぐらいですが、望遠鏡や双眼鏡をお持ちなら、”楕円っぽく見える”、”土星の環”が観測できます。今は土星の傾きにより、環が見えやすくなっているのでよく形がわかると思います。
そんな”土星の環”がどんな形で色であったかを画にかいてみるのもいいと思います。
こちらはさらに離れて15億キロのかなた”土星”を眺めてみるのもいい自由研究になると思います!
 
(アストロアーツさんより引用)

f:id:Uchu-Channel:20170822001807p:plain

 
天気もやっと晴れてきそうなので、星の観察はできそうです。虫刺され対策をして
外で夏の惑星を楽しんでみてください!!
こういった体験が、お子さんの好奇心をそだてるいい機会になるのだと思います。

f:id:Uchu-Channel:20170822001827j:plain

 

今日(8/12)は宇宙イベントが重なりました。

今日はペルセウス流星群(流れ星)が一番多く見れて、ちょうど衛星を乗せてH2Aロケット打ち上げもあります。
 
ロケットの打ち上げは
  
 もちろん宇宙チャンネルもこのロケット作りにもたずさわってきたので、無事に打ち上がり”準天頂衛星 みちびき3”を無事に衛星軌道に乗るように願っています。
 
 この衛星、”みんなの暮らしにはどう役立っているの?”と思う人もいるかもしれません。
 この衛星は皆さんも知っている車などに使われるGPS全地球測位システム:地球のどの位置にいるかを測定するシステム)衛星の測定精度をより向上させる目的があります。
 GPS衛星はアメリカの衛星で常に日本の位置を観測できる位置にすべてのGPS衛星がいるわけではないので位置精度が粗くなってしまいます。
 例えば、スマフォを持って歩いている人の位置が多く衛星があると1メートルの誤差で位置が
 わかるのに、少なくなると10メートルの誤差がでてしまうといった感じです。
 そこでGPS衛星と協力し、車などがどの位置にいるかを常に精度よく知るためにこのみちびきが必要となります。
 
この”みちびき”は日本を中心にアジア地域のみをよく見れるような軌道しているので、位置精度が上がるのです。
 
 もちろんそれ以外でも災害時のタイムリーに情報を流すことに使えわれたり、安否確認の
 情報を流すのにも使われたりします。
 
 そんな風にして、暮らしに密着して役立っています。 
 
8/20追記です。
 昨日、打ち上げが延期されていた人工衛星”みちびき”を乗せたH2Aロケットが無事打ち上げ成功しました。延期でやきもきしていましたが、成功のニュースを聞いて一安心です。これで夜はぐっすり寝られます‼️
 みなさんの声を聞いていると、やっぱり”打ち上げをこの目で見たい”という方が多いですね。実は宇宙チャンネルも仕事で打ち上げに立ち会ったことが一度もありません。どっちかというとロケットを作る側なので、打ち上げは違うチームがやるのです。打ち上げは天気とかでも日にちが変わってしまうので、種子島だとなかなか長期には滞在は難しいですね。将来はどこでもロケットが打ち上がるようになって、みんなが見れるようにまい進していきたいと思います。
 
 
 
 

f:id:Uchu-Channel:20170812135446j:plain

 
 
 さて、ペルセウス流星群ペルセウス座付近が流れ星の放射される位置になり、
 北東の空午後21時から午前4時ぐらいまで見ることができます
 
 流れ星のできる仕組みは以前に書いた流れ星のできる仕組みを

uchu-channel.hatenablog.com

と好奇心をくすぐられたら見てみくださいね。
 
 今日の夜から明日の未明にかけて、この”彗星がとおった足あと”に最も近づき、
 明かりのなりよく見える場所であれば1時間に30個ほど見れるとのことです。
 
 宇宙チャンネルの住んでいる地域では、昨日の予報だと曇りだったのですが、夜の21時以降は
 ずっと☀️に変わったので、子供たちを山の方に行って流れ星を一緒に見てきたいと思います。
 子供たちは流れ星を見たことがないので、子供たちの”感動する体験”になればいいかなと思います。
国立天文台さんより引用)

f:id:Uchu-Channel:20170812135401j:plain

宇宙の仕事に”何か”を残してみませんか?(宇宙ビジネスアイデア募集の案内です。)

今、JAXAさんのほうで、宇宙にある人工衛星・宇宙ステーションでの有人宇宙活動・

宇宙輸送(ロケット打ち上げ技術など)の技術そこで得られた衛星データなどを利用したビジネスアイデア7/18まで募集されています。

これらを利用したものであれば何でもいいです。

そうはいっても、

実現性ができそうか

・そのビジネスアイデア発展性があるか。

というのは審査ポイントになります。あと書いてあるのは″革新性”

あるかという点です。

 

宇宙チャンンル的にはこの中で”発展性”がもっとも重要かと思っています。

発展性とはビジネスとして開花するということです。商売として需要(ニーズ)があるということですね。それがないといくら実現できても、斬新でもビジネスとして

成り立ちませんからね。

例でいうと数年前、3Dテレビというのが発売されていたと思いますが、最近はめっきり聞きませんね。購入する人が”家で3Dで画像を見る”ということまで望んでいなかったのだと思います。迫力のある映像は家の小さなテレビではなく、大画面の劇場で、他の多くの人と一緒に見ながら、”驚き”や”感動”を共有できるということがニーズだったのだと思います。

f:id:Uchu-Channel:20170702165748j:plain

 

そう思って考えましたら、うーん、宇宙チャンネルの場合は、既存の宇宙技術やビジネスが脳みそを邪魔してあまり革新的なものが浮かんでいないです。

 

人工衛星のリモート技術を利用した子供さんや高齢の方の安全確保・追跡サービス

 (要はいつでもその人がどこにいるかわかるようになったら安心が得られるような)

 

人工衛星の情報をもとにした”最短ルートナビ”

 (リアルタイムで交通状況をつかみ最適な経路を教える。効率的な時間の使い方ができる)

など、思いつきそうなものばかりで...

 

f:id:Uchu-Channel:20170702170129j:plain

なぜ、宇宙ビジネスがなかなか活性化できていないかを考えて宇宙ビジネス案を作り出した方が良さそうです。

 ・コストが高い。(相乗り衛星でも数億円はかかる)

 ・様々な規制がある。(打ち上げ期間、場所、安全など)

 

そして、未来がどうなるか(どうなってほしいか)と想像して考える。

 ・誰でも宇宙へいける。

 ・宇宙への遥かなる旅ができる。

 ・宇宙の資源がエネルギー問題を解決できる。

 ・宇宙でできた成分が新薬になる。

 ・宇宙への輸送技術が地上の輸送に転換され劇的に移動時間が短縮される。

f:id:Uchu-Channel:20170702124603j:plain

(”2001年宇宙の旅”より)

 

ここから少し考えてみようと思います。

皆さんもいいビジネスアイデアがあったらぜひ応募してみてください🚀

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙業界への就職マニュアル (ちょっと番外編)

宇宙業界というとそんなに多くの企業は日本にはありません。
いわゆる大手は
ロケットを作っているところでは三菱重工業,IHI,川崎重工業
人工衛星側ですと 三菱電機,NEC
といったところです。
ただ、上のメーカーさんでも売り上げ比率などを見て、メーカーで宇宙関係にどれだけの人が
たずさわっているかは確認しておいた方がよいです。
そのメーカーに宇宙ジャンル希望で出しても、メーカーで宇宙の割合が10%でしたら
一般的に考えると10人にひとりしか宇宙ジャンルにいけません。
実際にそういう新入社員の方は多くいます。
 
また、上のメーカーですべてのパーツを作っているわけではありませんので、
大手メーカーからの仕事依頼が多くくるメーカーさんもあります。
宇宙チャンネルがしっているところでは
金属の構造体 日本飛行機
電子機器   シンフォニアテクノロジー、明星電気
ハーネス    東洋航空電子,各務原航空機器
 
といったメーカーさんがあります。
 
あとはやはり”JAXA(宇宙航空研究開発機構)"さんに直接入ると言う学生の方は多いかと思います。JAXAさんに入ればキホン的には”宇宙に関すること”たずさわれますから。
 

f:id:Uchu-Channel:20170524222555j:plain

(出典 JAXAさんより)

上記はいままでの”宇宙業界”でしたが、日本でも少しづつ”ベンチャー”の動きが増えてきています。ご存知の方も多いと思いますが、堀江さんがつくったインターステラテクノロジ(ロケット開発)アクセルスペース(超小型衛星の開発・製造)、アストロスケール(スペースデブリ問題に特化した衛星の開発など)があります。これからは日本でもベンチャーが増えてくるのではないでしょうか。
 
みなさんが、ある技術や分野に強みを持って、宇宙業界に入っていく、乗り込んでいくという
道も”宇宙業界への就職マニュアル”でも紹介しているようにありますし、どういったポジションやライフプランで進むかによってもいろんな選択肢があると思います。

f:id:Uchu-Channel:20170524222532j:plain

でも、大事なのは ”宇宙という未開の分野ではたらいていきたい”という強い意志それに向かう努力を続けることだと思います。
 
宇宙チャンネルも実際、新卒 就職時にはそういった企業を何社も受けながら、ダメでした。
しかし、そこであきらめずに継続して、”宇宙業界ではたらきたい”という意思をもって、行動し、それが結果的には実りました。
 
みなさんも”思い”があり、あきらめなければ、きっと自分の望む”宇宙分野”にいけると思います。