<小型ロケットが宇宙ビジネスを加速する、打ち上げは2/3 鹿児島 内之浦より>
”うまいの早いの安いの~”とキン肉マン(世代がバレますね〜)ではないですが、
”安くて、早く打ち上げられる”小型ロケット。
これからのロケット打ち上げでは、にぎやかになっています。
先日、アメリカのベンチャー企業、Rocket labがニュージランドで
複数の衛星打ち上げに成功しました。創業10年足らずの企業で
打ち上げ成功はロケット業界ではかなり早いです!
日本は技術力はあるので、負けてはいられません。あとはスピード!!
日本では宇宙ちゃんねるも大きくたずさわっているJAXAさんの超小型ロケット
”SS520 5号機”が2/3(土)14:00ごろ打ち上げられます。
YOU TUBEでのライブはこちらです↓
SS-520 5号機による超小型衛星打ち上げの実証実験 - YouTube
このロケットは1年前 4号機として打ち上げましたが、配線のショートの可能性という原因で通信が途絶え、やむなく海に落下して、失敗したリベンジマッチです。
2/4(日)更新
2/3(土)予定通りに打ち上がり、数時間後、超小型衛星との通信も確認できて打ち上げ成功しました。日本も海外に負けじと”超小型ロケット”頑張っていく第1歩となると思います。
(出典:JAXA)
今回、超特急でロケットを作り上げ、一年かからずに完成までたどり着きました。
ぼくは「1年以内じゃ厳しいんじゃないかな」と少しあきらめかけていたんですが、
まわりの人たちの意気込み(”頑張って飛ばしましょうよ!”)に触発され、あきらめずにやってきました。まわりの仲間に感謝です。
今回は
”民生品を活用したロケットで打ち上げること”と”小さく打上費用を抑えたロケットで
小型の人工衛星が打ち上げられる”ということを実証するのが目的です。
これからロケットをどんどん”早いの安いの~”にするには、秋葉原の電気街にあるようようなすぐ手に入る部品を使っていくことで加速します。きびしい宇宙環境の中でも
”実証”してつかえるようにするもってこいの機会なのです。
そうすると、おのずと打ち上げ全体のコストも抑えられます。「買ってくるもの」を極力安くすることはとっても重要です。この小型ロケットでも何千点の部品が集まったものなのです。(大きいロケットは部品の桁が違ってきます!)
今は大きなロケットだと、小型の人工衛星は”相乗り”という形になるので、お客さんが必要とするタイミングで打上できなかったりするので、お客さん目線で考えた
「安く、いつでもうちあげられるロケット」のニーズが高まっているのですね。
このロケットは固体燃料をメインにしています。簡単にいうと”花火”と同じです。
構造は液体燃料を混ぜてつかうロケットより単純なのですが、花火と同じで一度
火が付いたら推進薬(花火でいう”火薬”)がなくなるまで、燃え続けるので制御ができないという点があります。
SS520は固体燃料の2段式ロケットなのですが、1段ロケットが燃えたあと、液体燃料をつかって姿勢を変え、2段ロケットが飛ぶ方向を変えています。これにより途中でも方向変更ができるようになっているハイブリッドなタイプのロケットに改良されています。
今回の人工衛星を打ち上げる高度は200kmということで、わずかながら空気があるので抵抗を受けやすく抵抗により徐々に高度が落ちて、いずれは大気圏で燃える尽きるので
実用的な高度ではないです。しかし、将来的にはもっと高いところに打ち上げ、ずっと地球の周りをぐるぐる回っている人工衛星を飛ばせるようにするしていきます。
ちなみに”北朝鮮の弾道ミサイル”の高度は4000kmと宇宙ステーション高度:400kmとよりも随分高い高度を飛んでいます。その技術はやはり”ミサイル”でなく”宇宙への冒険”で使ってほしいですね。もったいない(~_~;)