ジェット機もビジネスもエンジン1機でも飛ばないといけない?
”空”と”宇宙(そら)”を飛ぶ飛行機とロケットは共通点は多くあるので、本日はちょっと
ジェット機で。
共通点の一つはどちらもなるべく燃料を少なく効率的に飛べるようにより軽く・強く
作るわけですが、ブログにも何度か書いている同じ”繊維強化プラスチック(FRP)”が
同じような構造で作られている部分があります。ジェット機のファンの部分となる
円筒形の筒は、ロケットとの胴体としても使われているんです。
”ジェット機はエンジン1機でも飛ばないといけない?”
ですが、国際的な取り決めでエンジン1機でも飛べなくてはいけないというのが
決まっています。
ロケットはもちろん、鉄道などもある箇所が壊れても、動き続けるようにしておく
”冗長性”を持たせるというのが当たり前となっています。宇宙チャンネルは
この”冗長性”というなんか言葉が好きです。サブシステムという言葉でもいいですね。
これはビジネスでも当てはめていく必要があると思っています。
最近の例でいうと北海道のジャガイモ不作の問題。
スーパーの店頭からポテトチップスの在庫がなくなっていることが起きています。
もし、ポテトチップを作っているあるメーカーが”100% 北海道産ポテト”でしか
作っていなかったら、そのメーカーは途端に製造ができなくなくなり、スーパーに
ポテトチップスを並べることができなくなってしまいますね。
なので、ビジネスでもこの”冗長性”が必要です。ビジネスではポートフォリオという
言葉が使われます。
ただし、扱うものはなんでもよいというものではありません。
大きなテーマはブレてはいけません。
例えば、街の写真屋さん。
主な収入源は近くの学校などの公共施設の集合写真や卒業アルバムなどの写真撮影です。子供人口はどんどん減っているので、小学校なども統合や閉校が進んでいて先細りです。
一方、カメラ女子など一眼レフでカメラ撮影などはずいぶん普及しています。
そこで、もともと”プロ”である街の写真屋さんが、”プロのような写真を撮る技術”をセミナーや講座を行ったらどうでしょう。また、レジュメにや動画にして、インターネットを通じて、全国の人にアプローチしていくなども展開をしていくこともできると思います。
このように”撮影技術”という一貫したテーマで仕事の幅”冗長性”を作っていくということはビジネスでも、大切だと感じています。
ただし、根底には”確かな実力”があった上で成り立つものですね。
ロケットもジェット機もビジネスも!
宇宙業界への就職マニュアル その③
どうして宇宙に人がいるの?
ロケットの作り方 第2弾 (人工衛星の放出部 ノーズフェアリング)
オリオン座と”ウルトラマン”の故郷が近い事実?
超小型ロケット打ち上げ失敗の”本当の原因”はなんですか>
2年前に宇宙に飛んだ”はやぶさ2”はいまどのあたりにいるの?
約2年前の2014年にH2Aロケットによって打ち上げられた”はやぶさ2”。
日本にはなぜ夏と冬があるの?(娘の質問コーナー)
寒い日に幼稚園の娘が、ふとこんな質問↑をしました。
”地球が太陽に対して、傾いているからだよ。夏は太陽に近くなり
暑かったり寒かったりするんだよ”と答えようと思ったのですが
ちなみに地球の軸は23.4度傾いています。
この傾きがあるため、夏は太陽の光がたくさん当たります。冬は逆の傾きとなるため、太陽の光が少なくなります。図で説明した方
風が強い日に真正面から風を受けるのと、
真正面から受けるの風の方が強いのと同じです。
その時に娘に
”じゃーどのくらい遠いの”
という距離の質問あったので
宇宙チャンネルも太陽と日本の距離まではわからなかったので調べてみました。
春分が1億4895万km
夏至が1億5199万km
秋分が1億5020万km
冬至が1億4720万km
地球が太陽を回る軌道(公転)は少し楕円なので、冬の方が
太陽からの距離は近いです。やはり、距離が関係ないことがわかりますね。
そして、日が一番長い日と短い日も地球の傾きに影響しているんで
夏は図のように傾いているので、太陽の光があたり続ける時間が長
一方、冬は短くなります。
赤道付近はいつも暑いですね。
これは実際のところ、いろいろな説がありますが、
地球は宇宙のチリやガスが集まって作られました。
今は地球誕生46億年の一瞬ですから、
いつかは何千万、何億か相当先のお話だとは思いますが( ^ω^ )
天気予報には何個の人工衛星が必要なんだろう?
最近、ロケットの打ち上げが多いという記事を先日書きましたが、
”そんなにどんな人工衛星を打ち上げているの?”という
質問がありました。
31回中、4回が気象衛星”ひまわり”です。
では、天気予報に4個の人工衛星が必要なの?”と
思うかもしれません。
実際には”1つ”のひまわりで運用しています。
現役で動いているのは”ひまわり8号”です。
2014年にH2A 25号機で打ち上げられました。
そして残る2機は
ひまわり7号、9号です。
7号は運用を終え、待機となっています。
そして、9号は最近2016.
車にタイヤのスペアタイヤがあるように、9号は8号のバックアッ
もし、8号が壊れたら、7号も使えますけど、性能が全然違うよう
今放送している天気予報の画像や精度が粗くなってしまいます。
パソコンと同じでスペックのいいのを快適に使っていたら、古いパ
あっても、使わないですよね。
ということでひまわり9号は8号運用終了まで待機中ですが、”必
と思います。
また、人工衛星はずっと使えないのでしょうか?と思う方もいるか
その答えは”×”です。
厳しい宇宙空間で耐えるには耐久性を重視して作られていますが、
最終的には噴射する燃料がなくなります。
静止軌道上での人工衛星は地球と同じ速度(24時間)で回ってい
ただし、”静止”といっても太陽風であったりで影響をうけます。
その微調整のために、ノズルから噴射をします。少しずつずれるた
あと1回分の燃料は何に使うか?ですが、
”その静止軌道から外れるための噴射”につかうのです。
静止軌道も衛星で混んでもいるので、
そのあとは、外力がない限りはある軌道を永遠に周り続けます。
近い将来には、もっと気象衛星の精度があがり、
”1分後に雨が降る”
雨にうたれることがなくなるかもしれませんね。
(気象庁より)
H2A ロケット打ち上げは2か月に一回のペースで
こんにちは、宇宙Ch.です。
少し遅くなりました、今週の火曜 1/24に H2A ロケット32号機が打ち上げられました。
打ち上げ成功は32回中31回となり、ここ数年は安定してきています。
なので、ロケットを作る側としては、開発要素がないので淡々と作っているというのが
最近感じることです。
ただ、タイトルにあるようにH2Aロケットは最近、2ヶ月に1回のペースで打ち上がっており、
淡々と言いながらもスピードをアップして作っています。
大きなものなので、すぐにできるというものではありません。
なので、仕込みは1年以上も前から、打ち上げ日程に合わせて作っているんです。
日本酒を米から作るように、早くから仕込みをしながらです。
ロケットの部品は数万点にも及びます。なので、キーになる部品をおさえて、足が長い部品をまずははじめに作り始めます。
3月にも打ち上げがあり、来年度の同じペースで打ち上がります。もちろん、今から仕込みはやっていますが、同じものを作る中でもそれなりに苦労があるロケット作りです。
宇宙業界への就職マニュアル その②
こんにちは、宇宙ちゃんねるです。
ロケット・宇宙機器メーカーで20年間、開発やものづくりにたずさわっている僕が実際に仕事で役立つ知識について解説するシリーズです。
少しずつ”宇宙業界への就職マニュアルシリーズ”を紹介していきたいと思いますが、
本日はその②です。
② 電気工学の知識(ワイヤ―ハーネス編)
自分の専門分野ではないので、概要となりますが、ロケットには
ワイヤーハーネスと呼ばれる電線をつないで電子機器(宇宙業界ではアビオニクス機器と言います)を動かし、ロケットの飛行を制御しています
簡単に言うと、パソコンとモニターをつなくケーブルと同じです。
パソコンのデータをモニターに出力するように、ロケットでも電池
ロケットに点火したり、姿勢を制御するのに噴射の角度を変えたり
それぞれの機器に合わせて、ワイヤーハーネスを作っています。
宇宙空間で使用できるコネクター
電気の回路図が書けることも必要です。
”回路図が書ける=図面が描ける”になるので、CAD((com
何かものを作ってもらうためには設計図が必ず必要ですね。そして
限られたロケットの空間の中に他のものと干
C
最終的にハーネスは人の手で機器どうしに取り付けていくことにな
これはビジネスを立ち上げるのにも同様ですね。ブレイクさせるた
そして、そのビ
話はそれますが、”アマゾン”はそこが徹底していますね。
僕はアマゾンプライム会
ちょっと話は逸れましたが、
なので、宇宙業界に入り込む作戦として、まずは
こ
(東洋航空電子 様より引用)
これから人工衛星はスマフォにどのように利用されるか?
こんにちは、宇宙Ch.です。
今日は”人工衛星の使われ方(スマフォ編)”です。
情報としてよく出ているのは、スマフォのGPS(Global Positioning System)機能です。
今のスマフォは地上局(中継局)を各場所に設置し、電波の届くエ
でも、アウトドアで山間部に入った時など、たまに使えなくなる時
日本ではそれほど不自由に感じることはないかもしれませんが、世
使用できない地域で、中継局を建てていくのはエリアを莫大に広か
”では、地球の上を飛び回っている人工衛星を使ったらどうか”
というのが現在のいろんな企業が計画しているところです。
実は現在でも”イリジウム社”がこのサービスを行っています。
だたし、人工衛星を使う為、
コストの問題:使う人が少ないのでコスト高
スマフォ本体の問題:電話の電波受信が弱いので、一般のスマフォだとキャッ
がありそれほど広まりはみせていません。
では、なぜいろんな企業が参画しようとしているかというと
”人工衛星の技術が進歩している”のでコストの問題を解決できる
昔はもっと分厚かった携帯電話が文字通り”スマート”フォンにな
同じように、人工衛星も”機器のかたまり”なので、同様に技術が
そして、小さくなると、一回のロケット打ち上げで何個も人工衛星
ロケット側も人工衛星ほどではないですが、技術進歩しているので
一方、スマートフォンもここ何年かのモデルチェンジでもわかるよ
スマートフォンと人工衛星はこれからはGPSだけでなく、直接や
アマゾンのジャングルでも使えるようになって、
”超小型ロケット” 打ち上げ失敗の先にあるもの
こんばんは、宇宙Ch.です。
今日は残念な情報ですが、SS520ロケットを改良した”
”実験的な打ち上げ”ではあったのですが、
これから、失敗の原因は究明していくことになると思いますが、
”SS520ロケットの改良型”なので、
メディアでは今回のロケットは低コストを目指すため、”民生品”
やっぱり、”何億”
”何億もかかるならやめればいいんじゃない”という意見もあるかもし
でも、
何十年ご、いや、何百年後、宇宙ビジネスは拡大し、確実に”スターウォーズ”
その時、やっぱり日本が宇宙ビジネスをリードし、
でないと、これからの日本経済はしぼんでしまいますよね。間違いなく宇宙ビジネスは大きなビジネスになりますので。
失敗の先には、再挑戦し、”民生品で作った電信柱ロケット”
大きいロケットで何個も運ぶアメリカやヨーロッパのロケットに対抗するには”必要になった時に、場所を選ばす人工衛星を打ち上げられるロケット”を作っていく。
それが日本が”宇宙ビジネスで勝ち残っていく一つの道”ではないかと考えます。
”国だけじゃない” 民間宇宙ビジネスのススメ①
こんにちは、宇宙Chです。以前のブログでも書きましたが、これ
”超小型衛星打ち上げロケット”
そんな先駆けとして、1/11(水)に、今まで宇宙ビジネスに
直径:50センチぐらい、長さ:10メートルほどの小さなロケッ
軌道に載せる予定です。町の”電信柱”
小さい衛星は大型の衛星と”相乗り”がほとんどなので、これがう
宇宙へ運ぶ手段の1つになり、ビジネスチャンスができるのではと
100年後には町のあちらこちらで電信柱ロケットが飛んでいるか
”なるべくコストを抑えての開発”
ちなみに、こちらのロケットも宇宙Ch.自身も携わっていますが
改良版で、0からの開発ではありません。
今までの既存技術の応用で、コスト的にもかなり抑えられているん
3段も他のロケットからの技術を転用した形にしているので、スピ
(そうは言っても、初めてのチャレンジなので、
”宇宙ビジネスの高度成長期?”
このように、大手のあいだでも宇宙ビジネスが進み始めています。
ソフトバンクもアメリカの衛星ベンチャー企業に出資したりしてい
ベンチャーの中でもこの時流に乗って、大きく成長する企業が出て
これから、宇宙ビジネスは高度成長期に行くのではと、宇宙Ch.
(中心にいるとわからないかもですが・・・・昔、
新しいロケットを出せば売れる時代が来るかもしれません。)
そうすると、「この宇宙ビジネス”高度成長期”にどんな業種が適
考えてみました。
”宇宙ビジネスでどんな業種が活躍できそうか?(次回コラム)”
まず、宇宙ビジネスとしては
①人工衛星をどうつかう?
②ロケットの打ち上げ増やす・安くするには?
③宇宙ステーションをどう利用する?
④宇宙旅行をどう実現するか?
⑤資源や移住のための惑星探査するには?
が主なところだと思います。
次回はこの①〜⑤の宇宙ビジネスで考えてみたいと思います。
(1/13 更新)
おととい(1/11)の打ち上げは延期になりました。
理由は上空の風が強風のためです。ニュースでありましたが、1段ロケットと2段ロケットを分離する付近の上空の風が強いためでした。”超小型ロケット”だけに風の影響はうけてしまうんです。また、天候を見て、打ち上げ日が発表されるのではないかと思います。
ちなみにロケットの打ち上げ延期で結構ある理由は、”上空の氷結層”です。文字どおり、この層の中には”氷の粒”が存在しているので、それがぶつかり合うことで雷を発生し、雷がロケットに落ちるとロケットの飛行を制御している電子機器が壊れてしまうので、延期にしています。
最近では”層の中にどれだけの氷の粒が存在しているか?”を測る精度が向上しているので、今までよりより精度高く、打ち上げ延期の判断ができるようになっているとのことです。JAXAさんのHPにも書いてありましたが、”打ち上げ延期”は一旦打ち上げ準備をしていたものを、リセットしてしまうので、余計に作業などがかかり”コスト”面でもよくないので、なるべく避けるようにしたいのは確かですね。
高額の打ち上げコスト少しでも安く抑えるためには。
(1/15更新)
本日、8時33分にロケットが打ち上げられました。衛星が正規の軌道にのったかは、数時間後に判明します。ちなみに今回の地球を回る軌道は”高度180kmの低軌道”です。低軌道の中でもかなり低い軌道になるため、わずかな空気抵抗でも落下してしまいます。
なので、今回は実用というより”ロケット開発”という観点の物なのかと思います。開発で
試した”民生品”や”新たな技術”が、次の超小型ロケットの基礎となるようにフィードバックしていくことを期待しています。
(JAXAさんより引用)
人とロケットの推進力はなにか?
宇宙Ch.です。2017年もはじまりました。
今年こそは!という思いを持っている人も多くいるかと思います。
そして、人もロケットも目標に向かってすすむ力→推進力が必要ですよね。
ロケットの場合、推進力は”作用・反作用の法則”により発生しています。
身近なたとえですと”消火訓練”。
消火器で消火剤(あの、白い粉みたいなもの)が勢いよく火に向かって
飛ぶときに、結構踏んばらないと火と逆方向に体が持っていかれますよね。
反対方向に行こうとする力が作用します。
ロケットで言ったら、火薬や液体酸素/
なのでロケットの推す力(推力)の”源(エネルギー)”は燃焼エネルギー(急激にもえることにより、大量の燃焼ガス(一酸化炭素など)が発生して、ガスの圧力が推す力)となります。
では、人の推進力の源(エネルギー)は何になるのでしょうか。
宇宙Ch.はというとエネルギー(”動機”ともいえるかと思います)は”
現状、日本の宇宙ビジネスは、あまり活発だとはいえません。お客さんのニーズに合わない高コスト体質や開発を継続して行っていない技術者の高齢化などの問題が壁となっているかと感じます。
”そこを何とかしたい”という”問題提起”から動機が生まれ、それが自分を動かすエネルギーとなっているのではと考えます。
皆さんも目標をたてるということは、現状に”問題提起”していて”そこを何とかしたい!”という思いが強いほど自身を動かすエネルギーが強くなるとおもいます。
一年の始まりに深掘りして、再認識し、もっとエネルギーを高めるとよいかもしれませんね。