宇宙チャンネル (Uchu Channel)

宇宙チャンネル (Uchu Channel)を通して現役ロケット開発者がわたし自身が語る、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。 そして、この発信からいろんな人に宇宙に興味をもってもらいたい、日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発にしたいと思っています。

超小型ロケット打ち上げ失敗の”本当の原因”はなんですか>

今週の月曜日、JAXAより1月の超小型ロケット打ち上げ失敗の原因について発表がありました。
 
完全な特定はできていなですが、ロケットの打ち上げ時にかかる振動により、
機器に電源を伝えたりするケーブルの被膜がやぶれ、電線がむき出しになり
金属面と直接接触したことでショートしてしまったという可能性が高いとのことでした。
 
そして、空気抵抗をなるべく抑えるためにカバーがケーブルを強目に抑えるような形状になっていたことや軽量化のために通常より細い電線にしていたことも被覆やぶれやすくなっている複合的な要因というのも書いてあります。
それは、少しでも性能を良くしようとした結果なのですけどね。
 
すこし小難しいことを書いてしまいましたが、本当の原因はなんだったのでしょう?
と考えてみました。
 
一言でいうと
  まず軽量化して何とか飛ばすことが大きな目的となり
  ”全体を俯瞰してみること”
がちょっとかけていたのかなと思っています。
 
他のロケットなどですと、接触する金属部分には樹脂製の”枠”のようなものを接着して擦れないようにすることが多いです。それぐらいでしたら、重くなるほどのものでもないので、気にすることもないと思います。
 
”ふっと”したした瞬間にそんな視点(全体像)でみれたら気付いたのかもしれませんね。
バック・トゥ・ザ・フューチャーでドク(博士)がトイレで頭を打ったとき次元転移装置を
ひらめいたように。
 
 
そうはいっても開発している人たちはそれに必死なのでなかなか俯瞰してみれないと思います。
そういう時は、”第3者による確認”がやっぱり必要なんだと。
 
違った視点で知識がある人がみることで、問題点が浮き彫りになってきたりしますからね。
 
リベンジがあるなら、”多くの目”でロケットをみることによって成功へみちびけるのだと
宇宙チャンネルは考えます。
 
(JAXAさんより引用)

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2年前に宇宙に飛んだ”はやぶさ2”はいまどのあたりにいるの?

約2年前の2014年にH2Aロケットによって打ち上げられた”はやぶさ”。

宇宙チャンネルも目の当たりにしたはやぶさ2について、ふと”どの辺にいるの”とおもい
調べてみました。
 
現在は地球から1.58億キロ、すでに地球と太陽との距離、約1.5億キロを超えています。
地球と月が38万キロ、赤道1周が約4万キロなので、赤道1周の3950倍の距離にあります。
といっても想像つかないですね。日本から出たはやぶさ太陽よりも遠い場所
あるということです。
 
今回のはやぶさ2では遠隔操作で小惑星に穴をあける”インパクター”というものが採用されています。はやぶさ2からインパクターを目標位置に切り離し、はやぶさ2本体が惑星の裏側にまわった時に小惑星に衝突させ、より深い穴を掘る機能が採用されています。この機能、火薬で作動するので、宇宙チャンネルも2年前にたずさわりました。新しい火薬だったので、種子島の打ち上げ場まで運ぶのに国(運輸局)に相談しにいったんですね。火薬なのでやはり法律にのっとっていろいろ規制があるのです。
 
また、改めて”はやぶさ2のミッション”を確認してみました。
やっていた当時はあまり感じなかったですが、”地球規模のミッション”なのです。
帰ってきたら間違えなくNHKスペシャルディスカバリーチャンネル
1時間番組が作れるとおもいます。
 
それは”地球や人類誕生のなぞを探すミッション”なのです。
今回目指す小惑星は太陽系が生まれたころ(約46億年前)の水や有機物が残されていると
言われています。水はどこからきたのか?そして水がないと生きていけない人間を含め
生きているものを構成している有機物はどうやってできたのか?そんな疑問を解くことが
できるかもしれないミッションなんです。
 
そして、その小惑星”Ryugu(リュウグウ)”と命名されています。国際天文学連合IAU)で審査→認められた国際的にも正式な名称です。
由来はその名がしめすように浦島太郎が竜宮城から玉手箱を持って帰ってきたようにはやぶさ2が Ryugu(リュウグウ)から地球や生命誕生のなぞを解き明かす宝物を持って帰ってくるように思いが込められた小惑星の名前なんです。
わずか直径700メートルの小惑星ですが、そこから”なぞ”が解き明かされたら
めちゃめちゃロマンがありますね。

 

そういう意味をかみしめながらやっていく仕事なんだなと改めておもう宇宙チャンネル。
その時は火薬を運ぶための資料作りに必死になっていました。打ち上げ場まで運べないと打ち上げができなくなってしまいますから。ただ、正しく安全に輸送できることを説明し、そういうミッションへの思い・意義を伝えれば、いい方向に向かう。もちろん国もわかってくれて、運ぶことができるようになったことを思い出しました。2018年にRyuguにたどり着き、ミッションを成功させ、2020年に地球に日本に帰ってくることを楽しみに待っています!
 
JAXAさまより引用)
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日本にはなぜ夏と冬があるの?(娘の質問コーナー)

寒い日に幼稚園の娘が、ふとこんな質問↑をしました。

”地球が太陽に対して、傾いているからだよ。夏は太陽に近くなり、冬は太陽から遠くなるから
 暑かったり寒かったりするんだよ”と答えようと思ったのですが、実はその答えは間違っていました。

ちなみに地球の軸は23.4度傾いています。

この傾きがあるため、夏は太陽の光がたくさん当たります。冬は逆の傾きとなるため、太陽の光が少なくなります。図で説明した方たわかりやすいのでこんな感じです。太陽と地球の距離は関係ないんですね。

風が強い日に真正面から風を受けるのと、斜め上から風を受けるのでは、
真正面から受けるの風の方が強いのと同じです。

その時に娘に
じゃーどのくらい遠いの
という距離の質問あったので

宇宙チャンネルも太陽と日本の距離まではわからなかったので調べてみました。

春分が1億4895万km
夏至が1億5199万km
秋分が1億5020万km
冬至が1億4720万km

地球が太陽を回る軌道(公転)は少し楕円なので、冬の方が
太陽からの距離は近いです。やはり、距離が関係ないことがわかりますね。

そして、日が一番長い日と短い日も地球の傾きに影響しているんです。
夏は図のように傾いているので、太陽の光があたり続ける時間が長いです。
一方、冬は短くなります。

赤道付近はいつも暑いですね。それはやはり今まで述べた太陽の光の受け方が関係していて、地球が傾いていても赤道付近はまっすぐに太陽の光があたりやすいので、いつも暑いんです。

 
 
そもそも地球はなぜ23.4度傾いているか?

これは実際のところ、いろいろな説がありますが、わからないそうです。
地球は宇宙のチリやガスが集まって作られました。その時には回転しながら集まったのですが、最後に大きいチリやガスが来て、そのために傾いたのではという説もあります。

今は地球誕生46億年の一瞬ですから、いつか巨大な隕石が衝突し、地球の傾きや回転がかわるということが起こるのだと思います。
いつかは何千万、何億か相当先のお話だとは思いますが( ^ω^ )
 
 

天気予報には何個の人工衛星が必要なんだろう?

最近、ロケットの打ち上げが多いという記事を先日書きましたが、
そんなにどんな人工衛星を打ち上げているの?”という
質問がありました。

31回中、4回が気象衛星ひまわり”です。
では、天気予報に4個の人工衛星が必要なの?”と
思うかもしれません。

実際には”1つ”のひまわりで運用しています。

現役で動いているのは”ひまわり8号”です。
2014年にH2A 25号機で打ち上げられました。

そして残る2機は
ひまわり7号、9号です。

7号は運用を終え、待機となっています。

そして、9号は最近2016.11月に打ち上げられたばかりの人工衛星です。
車にタイヤのスペアタイヤがあるように、9号は8号のバックアップです。
もし、8号が壊れたら、7号も使えますけど、性能が全然違うようなので
今放送している天気予報の画像や精度が粗くなってしまいます。

パソコンと同じでスペックのいいのを快適に使っていたら、古いパソコンは
あっても、使わないですよね。

ということでひまわり9号は8号運用終了まで待機中ですが、”要では”
と思います。


また、人工衛星はずっと使えないのでしょうか?と思う方もいるかもしれません。

その答えは”×”です。

厳しい宇宙空間で耐えるには耐久性を重視して作られていますが、
最終的には噴射する燃料がなくなります。


静止軌道上での人工衛星は地球と同じ速度(24時間)で回っているので、こちらから見ると止まって(静止)いるように見えて、常にその位置なので、上空の気象を常に観測できます。”静止衛星”なんて呼ばれ方もありますね。

衛星が反対、ブラジル側に行ってしまったら日本の天気を写せないですよね。
ただし、”静止”といっても太陽風であったりで影響をうけます。そうすると少し軌道が動いてしまうのですね。
その微調整のために、ノズルから噴射をします。少しずつずれるたびにこの”噴射”で軌道修正をしているので、噴射の為に必要な燃料が少しずつ減っていきます。そして、その燃料があと1回分の噴射分しかないという状況になったとき、その人工衛星は役目をおえます。

あと1回分の燃料は何に使うか?ですが、
その静止軌道から外れるための噴射”につかうのです。

静止軌道も衛星で混んでもいるので、使わなくなった人工衛星は違う軌道に移すのです。
そのあとは、外力がない限りはある軌道を永遠に周り続けます。

近い将来には、もっと気象衛星の精度があがり、
1分後に雨が降るなんていう予測ができる時が来るのではと思います。
雨にうたれることがなくなるかもしれませんね。

気象庁より)





                                                                                                                                                                                             

H2A ロケット打ち上げは2か月に一回のペースで

こんにちは、宇宙Ch.です。


少し遅くなりました、今週の火曜 1/24に H2A ロケット32号機が打ち上げられました。

打ち上げ成功は32回中31回となり、ここ数年は安定してきています。
なので、ロケットを作る側としては、開発要素がないので淡々と作っているというのが
最近感じることです。

ただ、タイトルにあるようにH2Aロケットは最近、2ヶ月に1回のペースで打ち上がっており、
淡々と言いながらもスピードをアップして作っています。

大きなものなので、すぐにできるというものではありません。
なので、仕込みは1年以上も前から、打ち上げ日程に合わせて作っているんです。

日本酒を米から作るように、早くから仕込みをしながらです。

ロケットの部品は数万点にも及びます。なので、キーになる部品をおさえて、足が長い部品をまずははじめに作り始めます。
 
はじめにスタートするのは、金属の大きな塊 ”鍛造品”というものです。
金属の素材を溶かして、固めていくというものですが、そんなに沢山の数が出るわけではないので、金属メーカーさんに頼むと順番待ちに成ってしまうので、早く注文して順番を待たないといけないんです。
(やはり数が大きいものには勝てません。建築部材とかですね)

3月にも打ち上げがあり、来年度の同じペースで打ち上がります。もちろん、今から仕込みはやっていますが、同じものを作る中でもそれなりに苦労があるロケット作りです。
 
jaxaさんより引用)
 
 

宇宙業界への就職マニュアル その②

こんにちは宇宙Ch.です。

 

少しずつ”宇宙業界への就職マニュアルシリーズ”を紹介していきたいと思いますが、

本日はその②です。

 

電気工学の知識(ワイヤ―ハーネス編)

  自分の専門分野ではないので、概要となりますが、ロケットとには幾つもの

  ワイヤーハーネスと呼ばれる電線をつないで機器を動かしています

  簡単に言うと、パソコンとモニターをつなくケーブルと同じです。

 

  パソコンのデータをモニターに出力するように、ロケットでも電池を電気的うごかして、

  ロケットに点火したり、姿勢を制御するのに噴射の角度を変えたりする機器を作動したり、

  それぞれの機器に合わせて、ワイヤーハーネスを作っています。

なので、ロケットの使用に合わせてワイヤーハーネスを設計するための電気工学の知識が必要です。

宇宙空間で使用できるコネクタやピン径など様々なサイズを使用するので、機器に応じた適切な部品を選択することができなくてはなりません。

 

 電気の回路図が書けることも必要です。

 ”回路図が書ける=図面が描ける”になるので、CAD((computer-aided design):コンピューター上での設計・製図)でができることも必須です。

 

 何かものを作ってもらうためには設計図が必ず必要ですね。そして、ワイヤーハーネスを設計した後も ”ワイヤーハーネスをどのようにロケットに取り付けるか”を考えなくてはなりません。

限られたロケットの空間の中に他のものと干渉せずに、取り付けやすい設計をすることも重要です。

CADは基本的に空間が立体的にわかるように3D CADを使います。

最終的にハーネスは人の手で機器どうしに取り付けていくことになるので、ハーネスの取り付け図面を描くときに、人が取り付ける姿を思い描きながら、”変な姿勢での取り付けにならないだろうか”を頭の中でよく考えて図を描くことが大切です。

  

 

 これはビジネスを立ち上げるのにも同様ですね。ブレイクさせるためにはそれまでの道のりを時系列で描いて、ゴールへ向かうということです。

そして、そのビジネスでお客さんが商品や情報や心地よさなどを得られたときにどう思うだろうかをとことん考える必要があるように。

 アマゾンなどはそこが徹底していますね。

僕はアマゾンプライム会員ですが、ネット購入でも最速でお客様に届けるサービスはお客様に”安くて快適さ(ネットなのに早くとどいて嬉しい)”を提供していますよね。お客さんが喜ぶ顔を想像して。

 

 ちょっと話は逸れましたが、今はロケットの載せるワイヤーハーネスでも、やはり低コストにすることが命題になっているので、”宇宙環境でも使用出来るワイヤーハーネス部品”を選択できるような幅広い知識があるとよりいいのだと考えます。

なので、宇宙業界に入り込む作戦として、まずは電気機器メーカーで電機に関する幅広い知識を得て、その”自分の武器”を持って、宇宙業界へ入るというのもアリだと思います。

れからはいろんな業界の人が宇宙産業に入ってきて、知りえなかった知識でどんどん進化していく必要があると考えています。

 

(東洋航空電子 様より引用)

 

 

これから人工衛星はスマフォにどのように利用されるか?

こんにちは、宇宙Ch.です。

 

今日は”人工衛星の使われ方(スマフォ編)”です。

情報としてよく出ているのは、スマフォのGPS(Global Positioning System)機能です。

 

今のスマフォは地上局(中継局)を各場所に設置し、電波の届くエリアを拡大しています。(日本では人が住んでいる地域はほとんどカバーされています。)

 

でも、アウトドアで山間部に入った時など、たまに使えなくなる時があると思います。

 

日本ではそれほど不自由に感じることはないかもしれませんが、世界人口の約半分の30億人はスマフォ・携帯電話が使えない環境です。(もちろんインターネットもです)

使用できない地域で、中継局を建てていくのはエリアを莫大に広かったり、建てるコストの問題があり、難しいですね。

 

”では、地球の上を飛び回っている人工衛星を使ったらどうか

というのが現在のいろんな企業が計画しているところです。

 

 

実は現在でも”イリジウム社”がこのサービスを行っています。

だたし、人工衛星を使う為、

 

コストの問題:使う人が少ないのでコスト高

スマフォ本体の問題電話の電波受信が弱いので、一般のスマフォだとキャッチできない

 

がありそれほど広まりはみせていません。

 

では、なぜいろんな企業が参画しようとしているかというと

人工衛星の技術が進歩している”のでコストの問題を解決できるようになってきたのが大きいです。

 

昔はもっと分厚かった携帯電話が文字通り”スマート”フォンになり、軽くて高機能になりました。これは内部の電子機器が技術進歩でそうなったからですよね。

同じように、人工衛星も”機器のかたまり”なので、同様に技術が進み、”小さくても高機能”に成ったのです。

そして、小さくなると、一回のロケット打ち上げで何個も人工衛星が宇宙に運べるようになり、1個あたりの打ち上げコストその分下がります。

 

ロケット側も人工衛星ほどではないですが、技術進歩しているので打ち上げコストは下がってきています。

 

一方、スマートフォンもここ何年かのモデルチェンジでもわかるように急速に進歩しているので、人工衛星の電波を受信できるスマフォが一般的になるのかと思います。

 

スマートフォン人工衛星はこれからはGPSだけでなく、直接やり取りするようになって、

アマゾンのジャングルでも使えるようになって、世界がもっとボーダレスになる時は近いのであはと宇宙Ch.は思います。