宇宙ちゃんねる (Uchu Channel)

宇宙ちゃんねる(Uchu Channel)を通して現役ロケット開発者がわたし自身が語る、ロケット開発の生の声、宇宙や星に関するいろんな情報を発信しています。 そして、この発信からいろんな人に宇宙に興味をもってもらいたい、日本の自然科学・宇宙産業をもっと活発にしたいと思っています。

”超小型ロケット” 打ち上げ失敗の先にあるもの

こんばんは、宇宙Ch.です。

今日は残念な情報ですが、SS520ロケットを改良した”超小型ロケット”が打ち上げに失敗しました。1段ロケットの燃焼中にロケットからの信号が来なくなり、やむなく太平洋に落下させました。

 

実験的な打ち上げ”ではあったのですが、飛行データなどがほとんど取れなかったのは、残念です。

 

これから、失敗の原因は究明していくことになると思いますが、先ほど書いたように

SS520ロケットの改良型”なので、打ち上げ実績のある部分でなく、開発部分に何らかの原因があったのではないかと思います。

 

メディアでは今回のロケットは低コストを目指すため、”民生品を多く使用した点で打ち上げ失敗との関係性があるかどうかと報じられていますが、民生品をつかっていく流れはロケットが飛行機や自動車のように身近になり、日本の至る所で”電信柱型ロケットがうち上がっていくためには歩みを止めてはなりません。

 

やっぱり、”何億”と言う打ち上げコストだと身近に感じませんから。

 

”何億もかかるならやめればいいんじゃない”という意見もあるかもしれません。

 

でも、歩みを止めてしまうと日本の宇宙ビジネスはどんどん遅れをとる。

 

何十年ご、いや、何百年後、宇宙ビジネスは拡大し、確実に”スターウォーズのような時代になります。

その時、やっぱり日本が宇宙ビジネスをリードし、同盟軍が使用する”スターファイター”を作れるような存在になっていかないといけないと思います。

でないと、これからの日本経済はしぼんでしまいますよね。間違いなく宇宙ビジネスは大きなビジネスになりますので。

 

失敗の先には、再挑戦し、”民生品で作った電信柱ロケットを成功するまで打ち上げ、実際の打ち上げで民生品が利用できることを証明して行く必要があります。

 

大きいロケットで何個も運ぶアメリカやヨーロッパのロケットに対抗するには”必要になった時に、場所を選ばす人工衛星を打ち上げられるロケット”を作っていく。

それが日本が宇宙ビジネスで勝ち残っていく一つの道”ではないかと考えます。

 

 

”国だけじゃない” 民間宇宙ビジネスのススメ①

こんにちは、宇宙Chです。以前のブログでも書きましたが、これからの宇宙産業は国の仕事(例えば、”ひまわり”などの気象衛星)だけでは、産業として盛り上がっていくのは難しいので、11月に民間にももっと参入してもらうように宇宙活動法が制定されました。

 

”超小型衛星打ち上げロケット”

そんな先駆けとして、1/11(水)に、今まで宇宙ビジネスにはつながりがなかったキャノン電子さんも参入した、超小型ロケットが打ち上げられます。

直径:50センチぐらい、長さ:10メートルほどの小さなロケットで、約3キロの衛星を

軌道に載せる予定です。町の”電信柱が宇宙へ行くぐらいの大きさです。

小さい衛星は大型の衛星と”相乗り”がほとんどなので、これがうまくいけば、”超小型衛星”を

宇宙へ運ぶ手段の1つになり、ビジネスチャンスができるのではと思います。

100年後には町のあちらこちらで電信柱ロケットが飛んでいるかもしれませんね!

 

”なるべくコストを抑えての開発”

ちなみに、こちらのロケットも宇宙Ch.自身も携わっていますが、観測ロケット”SS520"の

改良版で、0からの開発ではありません。

今までの既存技術の応用で、コスト的にもかなり抑えられているんですね。2段ロケットから3段ロケットタイプに変更しているので、そこには開発要素がありましたが、

3段も他のロケットからの技術を転用した形にしているので、スピーディに進みました。

(そうは言っても、初めてのチャレンジなので、ここ数ヶ月はバタバタはしていましたが(T . T)。初めからうまくできる人はいませんので。)

 

”宇宙ビジネスの高度成長期?”

このように、大手のあいだでも宇宙ビジネスが進み始めています。

ソフトバンクもアメリカの衛星ベンチャー企業に出資したりしています。

 

ベンチャーの中でもこの時流に乗って、大きく成長する企業が出てきますね。

インターネットでのGoogleAmazonのように。

 

これから、宇宙ビジネスは高度成長期に行くのではと、宇宙Ch.は考えています。

(中心にいるとわからないかもですが・・・・昔、テレビや洗濯機が出せば売れたように

 新しいロケットを出せば売れる時代が来るかもしれません。)

 

そうすると、「この宇宙ビジネス”高度成長期”にどんな業種が適しているか?」

考えてみました。

 

”宇宙ビジネスでどんな業種が活躍できそうか?(次回コラム)”

まず、宇宙ビジネスとしては

 人工衛星をどうつかう?

   ②ロケットの打ち上げ増やす・安くするには?

 ③宇宙ステーションをどう利用する?

 ④宇宙旅行をどう実現するか?

 ⑤資源や移住のための惑星探査するには?

 

が主なところだと思います。

 

次回はこの①〜⑤の宇宙ビジネスで考えてみたいと思います。

 

(1/13 更新)

 おととい(1/11)の打ち上げは延期になりました。

 理由は上空の風が強風のためです。ニュースでありましたが、1段ロケットと2段ロケットを分離する付近の上空の風が強いためでした。”超小型ロケット”だけに風の影響はうけてしまうんです。また、天候を見て、打ち上げ日が発表されるのではないかと思います。

 

ちなみにロケットの打ち上げ延期で結構ある理由は、”上空の氷結層”です。文字どおり、この層の中には”氷の粒”が存在しているので、それがぶつかり合うことで雷を発生し、雷がロケットに落ちるとロケットの飛行を制御している電子機器が壊れてしまうので、延期にしています。

 

最近では”層の中にどれだけの氷の粒が存在しているか?”を測る精度が向上しているので、今までよりより精度高く、打ち上げ延期の判断ができるようになっているとのことです。JAXAさんのHPにも書いてありましたが、”打ち上げ延期”は一旦打ち上げ準備をしていたものを、リセットしてしまうので、余計に作業などがかかり”コスト”面でもよくないので、なるべく避けるようにしたいのは確かですね。

高額の打ち上げコスト少しでも安く抑えるためには。

 

(1/15更新)

本日、8時33分にロケットが打ち上げられました。衛星が正規の軌道にのったかは、数時間後に判明します。ちなみに今回の地球を回る軌道は”高度180kmの低軌道”です。低軌道の中でもかなり低い軌道になるため、わずかな空気抵抗でも落下してしまいます。

なので、今回は実用というより”ロケット開発”という観点の物なのかと思います。開発で

試した”民生品”や”新たな技術”が、次の超小型ロケットの基礎となるようにフィードバックしていくことを期待しています。

 

 

 

 

JAXAさんより引用)

人とロケットの推進力はなにか?

宇宙Ch.です。2017年もはじまりました。

今年こそは!という思いを持っている人も多くいるかと思います。

そして、人もロケットも目標に向かってすすむ力→推進力が必要ですよね。

 

ロケットの場合、推進力は”作用・反作用の法則”により発生しています。

身近なたとえですと”消火訓練”。

消火器で消火剤(あの、白い粉みたいなもの)が勢いよく火に向かって

飛ぶときに、結構踏んばらないと火と逆方向に体が持っていかれますよね。

反対方向に行こうとする力が作用します。

 

ロケットで言ったら、火薬や液体酸素/水素が反応して燃焼するエネルギーが、高圧のガスを生み、ノズルから吹き出ることによって、ロケット自体は吹き出す側と反対方向の力で宇宙へ向かっていくことになります。

 

なのでロケットの推す力(推力)の”源(エネルギー)”は燃焼エネルギー(急激にもえることにより、大量の燃焼ガス(一酸化炭素など)が発生して、ガスの圧力が推す力)となります。

 

では、人の推進力の源(エネルギー)は何になるのでしょうか。

 

宇宙Ch.はというとエネルギー(”動機”ともいえるかと思います)は”日本の宇宙の仕事に関わる人を増やしたい”というものです。

現状、日本の宇宙ビジネスは、あまり活発だとはいえません。お客さんのニーズに合わない高コスト体質や開発を継続して行っていない技術者の高齢化などの問題が壁となっているかと感じます。

そこを何とかしたい”という”問題提起”から動機が生まれ、それが自分を動かすエネルギーとなっているのではと考えます。

 

皆さんも目標をたてるということは、現状に問題提起していて”そこを何とかしたい!”という思いが強いほど自身を動かすエネルギーが強くなるとおもいます。

一年の始まりに深掘りして、再認識し、もっとエネルギーを高めるとよいかもしれませんね。

 

宇宙活動法で宇宙産業は拡大できるか。

こんにちは、宇宙Ch.です。今年も、残り3日ですね。

今年はロケットの打ち上げが結構多かったのですが、順調に打ち上げが成功していたので

平穏な年末を迎えられています。また、年明けからは打ち上げが続きますが。

 

今回は宇宙産業の民需拡大に法案”宇宙活動法”について書きたいと

思います。

この法案、11月9日に可決されました。

 

これまでは国主体(jaxaなど)でやってきたロケット打ち上げや商業衛星事業を民間でも宇宙関連事業に参入しやすい環境を作るのが狙い。

アメリカやヨーロッパは宇宙ベンチャー企業は相当あるようで、日本も遅れをとるまいとこの法案が採択されました。

保険も加入が義務付けられます。万が一、ロケットや衛星がおちた場合の被害を補填するための保険ですね。

 

個人的には門戸を開くのであれば、国が保険代の一部を負担するなど、参入する民間が

入りやすくする工夫が必要ではと思います。

あとは内容にも盛り込まれていますが、打ち上げに対する手続き等を簡便にしないといけません。現状、打ち上げ時にはいろいろな交渉や手続きが必要なのです。

例えば、漁業組合との交渉、打上期間は万一に備えるため、漁を控えてもらう交渉などを

あらかじめしておくことが必要です。

また、ロケットは”火薬”を使用するので、火薬取締法にのっとった運用(運んだり、組み立てたりする場合に制限や事前申請)が必要なのです。

 

そういったことを一元的にやってくれる”窓口”があるといいのではと記事を書いていておもいました)^o^(

会社の税金のことはすべてやってくれる顧問税理士のような場所があればですね。

 

上のようなことが進んで、簡単になって、普通の会社でもどんどん参入できるようななれば

コストを意識したロケット・衛星作り、打ち上げが広がり、お客さんとのギャッップも埋められるのではない思います。

 

現状は、日本は技術は世界トップレベルですが、やはりコスト面ではまだまだ高いので、

海外からの受注が少ないんですね。(お客さんが望むコストになっていない)

日本の宇宙事業は”すごい出来る子なのに、学費が払えず大学いけない”ような感じでなのです。

 

この法律で”開かれた宇宙ビジネス”がすすむことを期待しています。

そして、宇宙Ch.自身もこの宇宙ビジネスの一躍を担えるようになりたいと思います。

宇宙飛行士になるには その① ”宇宙飛行士候補者試験には応募の条件をクリアすることが必要です”

 

 

今回は、タイトルにありますように

”宇宙飛行士になるには”

 

をシリーズで連載していきたいと思います。

宇宙Ch.もほどなく前回の”宇宙飛行士候補者試験を受けたのですが、語学力不足で

落選しました(~_~;)

 

1回目はまず、募集要項に書かれていてる”応募条件”の

 

 ・大学(自然科学系※)卒業以上であること。

   (※)理学部、工学部、医学部、歯学部、薬学部、農学部等 )

 

 ・自然科学系分野における研究、設計、開発、製造、運用等に3年以上の実務経験

 

について書いていきたいと思います。

 

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まず、

 

 ”大学(自然科学系※)卒業以上であること

 

ですが、宇宙飛行士の仕事として

 

   実際に宇宙、宇宙ステーションでの活動は

   宇宙空間での実験や宇宙ステーションの操作や修理、

 

   地上では

   宇宙に飛び立つための様々な訓練、

   その他宇宙に行くための事前準備(資料作成)、 

   宇宙ステーションに積む実験装置などの事前確認、

   それとシンポジウムなどの講演、

   など、様々な仕事があります。

 

  多くの仕事はやはり”理系分野”に属した内容なので、ある程度”理系の言葉を

 理解するベースがないと話す内容を理解することから始めなくてはなりませんから

  

  例えるなら、最低でも中学校で”英語”を3年学んだ人と

  全く英語を学んだことがない人で、いざ海外旅行、飛行機の食事の時に

  ”ビーフ オワ チキン”と聞かれた時に”ビーフ”と”チキン”という

  その単語を何となくでも覚えているかと全く言葉の意味がわからないでは

  かなりの違いがありますよね。

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  そういったことを踏まえて”応募条件”に含まれているのだと思います。

 

 ちなみに、宇宙Ch.が所属する会社もロケット以外にも宇宙ステーションに積む実験装置もつくっているので、たまに宇宙飛行士の方が、事前確認にやってきます。

いきなり、宇宙でぶっつけ本番で使うのでなく、使い勝手や操作を実物で見ておくことは重要ですからね。”新車を買う場合に試乗するのと同じよう”にですね、

 

2つ目の

 ・自然科学系分野における研究、設計、開発、製造、運用等に3年以上の

  実務経験実務経験

 

  こちらも一つ目の”理系の言葉を理解するベース”があることとプラス働くことへの

   適応性を養うということを踏まえてなのだと思います。

 

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   また、大学生と社会人は環境が大きく異なります。

 

  社会人はいろんな年齢の人と接し、物事を進めていく。

  新入社員なんかは自分の親よりも上の人と仕事をすることもあり、

  同世代ばかりいた学生の時は違う言わば”異人種”の人たちと

  上手くやっていく協調性を養えます。

   宇宙飛行士もJAXAの職員と同様の扱いなので、”ある組織の中にいる社会人”には

   変わりはありませんからね。

 

 上の2つの応募条件は宇宙飛行士なるための”最低限の基礎(ベース)”

 あることを求められているのだと思います。

 家も柱がないと建たないように、宇宙飛行士になる柱はあらかじめ立てていないと

 いけませんね。

 

(NASA画像より)

 

イプシロンがあがった!

こんばんわ宇宙Ch.です。

 

本日(12/20)、20:00  鹿児島の内之浦宇宙空間観測所から固体燃料ロケット”イプシロン”2号機が打ち上げられ、無事 衛星を軌道に投入できました。

 

このロケット開発の段階から1からみてきたもので、変更している2段モータなど、初めての部分もあり、ちゃんと燃焼してくれるか、どきどきしながらライブを観ていました。

 

衛星を分離する直前まで、開発による変更点があったので、1段分離、2段分離、3段分離とひとつひとつクリアしていくごとにほっとした気持ちになりました。

 

1号機のときは、2回ほど打上日程が延期になっていたので、1回ですべてがうまくいったことに爽快感がありましたね!

 

イプシロンロケットの道”はまだまだ始まったばかり、比較的 小型の衛星を積むことが使命なので、お客さんが望んでいること

回数を重ね信頼性を!”、”コストより安く”を目指して進んでいきたいと思っています。

 

(twitterより)

 

イプシロンロケット2号機 打ち上げは明日!

こんばんわ、宇宙Ch.です。

 

僕もバリバリたずさわっているイプシロンロケット2号機が約3年ぶりに

明日12/20 20:00 打ち上げられます。

 

2号機、1号機の打ち上げから3年が経過しています。

なんで1号機から3年も空いてしまったかというと、かなり改良型だからです。

(個人的にはもう1年は早くできたのではと思いますが。間が空きすぎると人々の記憶から

 忘れられてしまいますよね。。。。”勢い”は大切なので)

 

でも、将来をロケットとして生き残っていくには、必要な改良だったのかなと思います。

まずは、飛ばせる衛星の重さをレベルアップしています。2段モータを大きくしているという変更により。

あとは、部品の少なくしています。今まではいろいろなパーツからできていたものを、一体構造にしたり2分割だったものを一緒にしたり。部品を減らすのはコスト削減の一番の近道だと思います。

部品を購入することも減るし、組み立てる作業時間も削減できると良い面がおおく、”一体なので失敗するとやり直しがきかなくなる”というデメリットをしのぐメリットがあります。

 

もちろん、実際飛ばすモデルを作るうえで、上のデメリットをつぶすべく、プロトタイプモデル

さまざまな試験をしています。

 

なので、プロトタイプで試験を終えたとたん、急いでフライトモデルを作るのがいつもながら大変なのです。

なにせ、時間が無くなってきますから。

 

とにもかくにも、無事に衛星を”ジオスペース(宇宙空間)”に旅立たせてくれる最終ミッションが成功することを願うのみです。

 

JAXAより引用)

スター・ウォーズで描かれる宇宙はどの辺にあるのか。

先日、『スター・ウォーズ』シリーズ最新作『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』が

全世界公開されましたね。

 

最近、日常にもある意味”フォース”があるんじゃないかと思っている宇宙Ch.としてはなんだかわくわく感があります。

ざっくり、言うと”自分の頭の中でその場面を詳細に思い描き、信じたものは現実となるのでは”ということです。

(フォースでジェダイの騎士が遠くにあるライトセーバーなどを動かせるように)

もちろん、そのうえで行動も必要ですが。(詳細にイメージできないと何を行動に落としていけばよいかもわからないですしね。)

この話は、機会があるときにもうちょっと話したいとおもいます。

 

そんなことを考えていたらタイトルにあるように

スター・ウォーズで描かれているところは宇宙はどの辺になんだろう?

と思い、探してみました。

 

スターウオーズの舞台は”遠い昔・・・遥か彼方の銀河系で・・・”というテロップが流れるように、僕たちが住んでいる(天の川)銀河系とは全く別の銀河を舞台にしています。ダースベイダーなどの銀河帝国の首都コルサントのその銀河系の中心に近いところにあります。そのほか、タトゥイーンナブーは銀河系に散らばっています。

 

 

(Star Wars Galaxy Mapより) 

 

では僕らが住んでいる(天の川)銀河系の中心はというと、

超巨大ブラックホールであると考えられていて、空の位置でうと

いて座の位置のほうに中心のブラックホールが存在しているとのことです。

 

残念ながら冬の時期にはいて座が観えないので、夏になったら下記の図を参考に探して、

銀河系の中心はこの辺なんだ~と、思いをはせるのはよいですね。最近かなり寒いので、夏の昼間の暑さが”もわっ~”と夜にも残っている感じの夏の夜、星を観ているのを想像してしまいます)^o^(

夏が恋しいぐらい、寒いですから。

 

(夏の星空(いて座):astroartsさまより)

2017年 天体イベントは?

こんにちは、宇宙Ch.です。

 

もう、12月も半ばですね。2週間ほどで2016年が終わろうとしています。

さて、2017年 天体イベントをまとめてみました。

2016年の”スーパームーンなどがありましたが、2017年は少し小ぶりです。夏の部分月食は真夜中ですが、夏休み中なので、空気のきれいな場所で夜更かしするのもいいですね。蚊対策を万全で!この寒い時期に、夏を思い浮かべて、想像するのは何か楽しみです。

 

なによりも宇宙Ch.自身も2017年はもっと星や宇宙に触れて、その楽しさ

伝えていきたいと思います(*^_^*)

 

(2017年)

1月3日  23時頃  しぶんぎ座流星群

4月22日(土曜日)21時頃  こと座流星群

5月6日(土曜日) 10時頃 みずがめ座η流星群

8月13日(日曜日) 4時頃  ペルセウス座流星群

10月21日(土曜日) 20時頃 オリオン座流星群     

11月18日(土曜日)1時頃  しし座流星群

12月14日(木曜日)15時頃 ふたご座流星群

 

2017年8月8日 AM2:23~3:21 部分月食

(astroartsより引用)

ロケットの作り方 第1弾(ノーズコーンとは?)

こんにちわ、宇宙Ch.です。

 

今回は”ロケットの作り方” 第一弾として

ロケットの先端部分、”ノーズコーン”と呼ばれるパーツの作り方をお伝えします。

かたちは空気抵抗を考えて、流線形で新幹線の先端と同じようになっています。

 

作り方はほぼ手作り感満載です(笑)

樹脂が染み込んだ繊維シート(FRP:繊維強化プラスチックと呼ばれるもの)を積んでいき、巨体な炉に入れ、オーブンのように、熱と圧力をかけて、この柔らかい繊維シートを固めます。

 

壺の窯焼きと同じように、最適な条件(熱・圧力・時間)を設定する必要があり、そこは

ノウハウになる部分ですね。何時間で何度まで上げるとか細かい条件も設定しているんです。

そうしないとホント 壺と同じで、割れたりしてしまうんです。

 

出来上がったものは、まずは固めただけなので、寸法を出すために仕上げが必要です。

刃物で削るのですが、ここでも注意が必要です。金属ではないので、欠けやすいんですね。

なので、刃物は非常に切れ味が良いものを使用しています。

 

最後は耐熱処理をします。

この時、ロケットは超高速(秒速:2kmぐらい)で進むので、空気が圧縮されるのと摩擦で、温度が非常にあがります。(流れ星が光って見えるのも、熱により燃えているので同じ現象です)

もちろん燃えては困りますので。

 

一通りの作り方は、こんな感じです。

やっぱり、軽量化のためにFRP(繊維強化プラスチック)を使っているのが、特徴的ななところです。金属に比べると半分以下の重さですみますから。

そして、”FRPをベストな状態で固める”というところが、ノーズコーン作りで一番重要になってくるのだと思います。試行錯誤ながら。

初めからうまくいくなんていうことはありませんからね(^ ^)

でも、敵がいないでただボールをゴールに入れるだけのサッカーがつまらないように

何もないとおもしろくないんだと僕は思います。(苦労がないと!

 

(ノーズコーン:ジュピターロケットより)

HTVが宇宙へ!

こんにちわ。宇宙.Chです。

 

先ほど、H2B ロケット 6号機の打ち上げが成功しましたね。

夜の打ち上げで、落ち着いてみれることもあり、今回はライブをしっかりみました。

 

毎回の事なんですが、自分たちが作ったものは成功するまでは、落ち着かないですね。

無事にHTV(こうのとり)を分離できて、ほっとしました。

 

打ち上げ時は、固体ロケット、1段、2段と徐々に分離していきますが、この”分離”するときは

簡単にいうと”火薬”で金属を切って、分離しています。

 

火薬本体に着火させるために、まずは電気信号で起爆管(少量の火薬が入っています)を作動させ、

衝撃波で実際の導火線に点火、そして、その威力で金属を切断しています。

たとえは悪いですが、爆発でモノが破壊されるときのような威力で。

その部分の金属は少し切れやすい形状で、”切れるきっかけ”をつくっています。

強さ”を保ちつつ、”切れる時は切れる”というのが”きも”なんですね。

 

なので、やっぱり通常では使わないような金属の使い方をしていますね。

極限までというか、ぎりぎりの線で。

 

宇宙に行くには、やっぱり、”通常ではやらないこと”、”常識を超えた挑戦”をしなければ、すすめないのだなということを改めて思いました。

 

なんでも新しいことをするときは”非常識な挑戦”をしていないと殻をやぶれないですね(*^_^*)

 

(画像:JAXA殿より引用)

宇宙開発 高齢者問題

こんにちは!宇宙Ch.です。

 

日本では、もうすぐ(12/9 夜9:50なので ネットでみやすい時間ですね)宇宙ステーションに物資を運ぶ”こうのとり(HTV)”がH2Bロケット打ち上がるのですが、12/1 一足先に打ち上げだった、ロシアのロケットが打ち上げ失敗となりました。

 

宇宙ステーションの物資がすぐに足りなくなるようなことはないようですが、ロシアのロケットは昨年も1度失敗しています。

 

原因として言われているのが、技術者の高齢化によって、開発時代に経験を積んだ技術者がいなくなり、”ロケット・宇宙産業の技術が引き継がれていないまま”になっているというのがあります。

 

宇宙開発が活発だった、アメリカ・ソ連の冷戦時代の人たちがいなくなってしまっているからなんですね。アメリカも同様がことが起こっています。

スペースシャトル以降、NASAでもこれっといった大きな開発はやっていないですからね。

 

実は日本でも起きています。H2Aロケットの開発から約20年あまり、これからH−3ロケットの開発が始まりますが、期間が空いてしまっているため、技術開発の空白”が起こってしまっているんですね。

 

引き継ぐべきものができていないということで、やっぱり1から開発を進め、同じところで壁に当たっていくのかもしれません。これからはそうならないためにも継続的な開発と未来を作る宇宙技術者の確保をしていく必要があると思います。

やはり、宇宙は未開の地だし、産業という意味を考えても、必然的に人類は宇宙に飛び出していくのだと思うので。(人類の進化”を止めないように)

 

宇宙Ch.も、宇宙に関する発信を通して、宇宙に興味を持ってもらうことで、”宇宙開発の担い手”を作っていけるような活動になればと思っています。

 

(JAXAさんより引用)

 

ロケットは金色に輝く?

こんにちは。 宇宙Ch.です。

 

今回はロケットの素材についてのお話です。

ロケットの🚀素材には軽くするために多くのアルミ合金が使われいます。

”合金”なので、純粋にアルミだけでなく、違う金属を添加することでいろいろな特性をだしています。

コーヒー☕️の配合と同じようにです。苦味 を足したかったら、コロンビア産の豆を混ぜてみたいに。

 

ちなみにジュースのアルミ缶は

筒の部分:アルミ×マンガン (理科の実験で出てきたマンガン

蓋部分:アルミ×マグネシウム

でもちろん蓋部分のほうが強いアルミ合金になっています。

 

”ロケット”ではというと

骨組みになるところは強度のある合金、世の中で”ジュラルミンといわれいるものとほぼ同様なものなど

アルミ合金の中でももっとも強度が高いものに分類されるものを、

それ以外のところはある程度強い&錆びにくいものを使っています

 

アルミはそもそも錆びにくいのですが、”合金”にすることで錆び易くなってしまう場合もあるので、ロケットのほとんどアルミ合金は”表面”に処理をします。

 

そうするとアルミは”うすい金色”になります。「輝く」なんて書いていますが、”つや消し金色”の

ような感じで実際には金色ですが、輝きはない感じです(~_~;)

 

実際には、その処理の上に色を塗ることは多いので、外からは、ほぼみえないのが現実なので実際に”金色”になることはないですね。でも、ロケットも車の色のように、いろんなバリエーションの色のロケットができたら、もっと親近感がわくような気がします(笑)

 

三鷹金属化工所様より引用

 

 

”スイングバイ”を日常でも使おう!

こんにちは。

 

宇宙の話題で時折、”スイングバイ”という言葉出てきます。

宇宙探査機が惑星の力をもらって、さらに遠くへ進んだり、

地球にもどってくる時に使います。

 

もう少し詳しく書くと、

惑星には

・引力

 (惑星自体にものを引っ張ってくる力。地球もありますが、他の星でも同じです)

・惑星の公転

  (太陽系は地球も含め、太陽の周りを惑星がぐるぐる回っていますね)

 

これはともに”力(エネルギー)”です。

宇宙探査機はこの”引っ張られる力(エネルギー)”と”公転(回っている運動(=エネルギー))をもらって、探査機の速度というエネルギーに変えています。

 

なので、実際にはスイングバイをすることによって惑星が持つエネルギーが宇宙探査機に移っています。

いわゆる”エネルギー保存の法則”というやつですね。

(例えばダイエットでいう運動(エネルギー)するとカロリーが消費される。(カロリーという熱エネルギーが運動エネルギーに変換されるというものです。)

惑星の方はわずかにエネルギーが減りますが、惑星と宇宙探査機は”地球と1台のパソコン”というぐらいの比らしいので、問題にならないレベルなんですね。

 

この”スイングバイ、”仕事(ビジネス)でも使ったら、その人の”いろいろな加速”に

つながりますね。

社員さんを雇ったり、外注さんにある部分の仕事を任せたりして、”自分が集中すべき事業(仕事)”を加速できます。また、お子さんがいる方はある時間だけベビーシッターさんに預けたり、託児所・保育園に預けることで仕事に集中できたりしますよね。

 

やっぱり、レベルは違いますが、世の中で起きているものごとはある法則で結びついていると思います。

 

宇宙業界への就職マニュアル その①

 

 

宇宙チャンネルも現役でやっていますが、やっぱり就職先で宇宙業界は人気です。

 

子供の頃から宇宙に関わるメディア(アニメや映画)があったり、

自分自身もそうですが、よく使われる言葉ですが

夢やロマン”がある職業というイメージがあるからだと思います。

 

そこで、現役開発者として”学んでおくとほんとに実践で役立つもの”を少しずつ書いていきたいと思います。

 

① 化学(バケガク)の知識

    これからは一番、ここが効いてくる(役に立つ)知識・素養になるのではと

    感じます。

 

   ロケットは打上能力向上の為、なるべく強さを保ちつつ、より軽くして

   いきたいです。飛行機なんかにもたくさん使われていますが、ロケットもより軽い

   金属(アルミ)⇒繊維強化プラスチック(”FRP”なんて呼ばれ方もします)

   になっていく傾向にあります。

 

   繊維強化プラスチックで役立つ知識が”化学(バケガク)”なんです。   

   文字通り”繊維”と”プラスチック(樹脂)”を使います。

   ”繊維” はガラス繊維やカーボン(炭素:シャーペンの芯と同じですね)繊維から

    がおもで、当然、ガラスやカーボンといった素材の知識、

   また、”プラスチック”は身近なところにもプラスチック製品はたくさんありますが、

   ”樹脂”を高めたものです。樹脂はフェノール樹脂とか「石油の成分から作られる」

    なので、まさに”化け学(石油が化ける)”が必要です。

   ちなみにプラスチック(樹脂)は 繊維と混ぜたり、染み込ませ後、熱と圧力を

   かけて、固めます。

 

   ここの技術は日進月歩で、いろんな”組み合わせ”で使うところに見合った特徴を

    作りだすことが日々研究されているといったところです。

 

   なので、この辺りの知識が強かったりすると、すぐ実践に入りやすく、仕事に就くときには

   やっぱり、”有利”な点になると思います。